本格的なレンガ花壇にモルタルは必須
本格的なレンガ花壇を作るには、やはりモルタルは欠かせません。モルタルは、乾くまで柔らかい状態なので、上にレンガを積んでいくとレンガの重みでモルタルが潰れていきます。プロと違い、DIYerにはどのくらいの硬さのモルタルを使うと、いつ頃どのくらい硬くなるのかの経験がありません。DIYerとしての工夫をして本格的なレンガ花壇作成に挑戦しましたので、そこで得たノウハウをご紹介します。
事前準備
モルタルでレンガを積む場合は、作業を始めるともう後戻り出来ません。最終的に積み上げるレンガを全て用意し、モルタル無しで一旦全てを積み上げてみて、足りないレンガが無いことを確認し、全体のイメージを掴んでおくと良いでしょう。端処理としてレンガカットが必要な場合は事前にカットしておきます。
以下の左の写真は事前に積み上げて確認した例です。目地がないので、実際にモルタルで積み上げた本番と比べると高さは低いですが、全体のイメージは掴めます。右の写真は積み上げではありませんが、これもこれから作ろうとするものの雰囲気をイメージすることが出来ます。
モルタルで積むまえに、レンガに水を吸わせる
乾いたレンガをモルタルの上に積むと、レンガがモルタルの水分を吸い取ってしまい、接着の強度が出ません。水の入ったバケツを複数用意し、積み上げるレンガを浸して事前に十分に水を吸わせておきます。これはモルタルを利用したレンガ積みの常識です。
真っすぐに積むなら、水糸は必須
積んだレンガの並びの直線性を出すには、水糸は欠かせません。レンガを積んでいくとある程度の高さになりますので、そこに水糸が張れるように箱を積んだり杭を打ったりして水糸を張る方法を考えておきます。
以下の写真では、フェンスを利用して水糸を張っています。
目地の幅を一定にする工夫
目地幅は一定でないと、カッコいい花壇にはなりません。熟練したプロであれば、手際良くモルタルにレンガを載せて感覚的に一定の幅を保てるでしょうが、素人ではそのように手際良くいきません。そこで、目地幅を一定にするために、目地幅と同じ太さの角材を用意し、レンガの両端にレールのように敷くことにしました。
少し硬めに練ったモルタルをレールの間に詰め、その上にレンガを載せていきます。詰めるモルタルの量は、レンガがしっかりと接着するように、心持ちレール角材の高さより高くしておきます。縦目地の間隔も同じ角材の切れ端を使って確認しながらレンガを並べていきます。並べ終わったらその状態で、今度は縦目地にモルタルを詰めていきます。
一段分積んだ状態である程度時間が経つと、モルタルが落ち着いてくるので、レールの角材を外してみます。レンガの自重でモルタルが潰れてこなければOKです。角材を外した弾みでレンガがズレたりするので、直線性や水平性については水糸と水平器でしっかり確認して、曲がっていればゴムハンマーでトントンして修正します。
さらに2段目、3段目とモルタルとレンガを積んでいきますが、一度にたくさんの段数を積み上げると、下の方のモルタルが潰れていってしまいます。2、3段積んだら数日乾かし、固まったところでまた上に積み重ねるという方法をとった方が賢明です。サンデーDIYer向きの手順ですね。
目地の仕上げ
角材の太さは目地としては深すぎるので、角材を外した後にモルタルを足してレンガの端から少し奥に入ったぐらいまで詰め込みます。モルタルは目地用の鏝(こて)をスリスリするとスベスベになっていい感じに仕上がります。同様に縦目地も同じ深さになるように、モルタルを詰め込んでスリスリして仕上げます。
目地を仕上げている間に、レンガの表面にはモルタルが溢れて付いてしまいます。このモルタルの汚れは、水を吸わせてから硬く絞ったスポンジでしっかり拭き取ります。水を含ませたままのスポンジで擦ると、せっかく仕上げた目地がスポンジから出た水で流れてしまいます。面倒だからといって、ジョウロや散水シャワーで水をかけて流しては絶対にいけません。目地からセメントが流れ出て骨材(砂)がむき出しになってしまいます。
レンガの表面についたモルタルの汚れを、そのまま放置して乾いてしまうと固まって取れなくなってしまいます。レンガ積みの作業が長引くと、日没になりレンガの表面が見にくくなったりします。モルタルの拭き残しには気を付けましょう。以下の写真は初めて作ったレンガ花壇で、実際に日没でモルタルの拭き残しをしてしまったものです。
フェンス際の作業
Gartenの花壇には、フェンス際に作成するものがいくつかありましたが、そのフェンスが邪魔をしてフェンス側から目地仕上げの作業が出来ません。手前側から覗き込んで作業を行う必要がありますが、フェンスと花壇の位置が近くて頭を入れることが出来ません。そこで鏡を置いてそれに写しながら目地仕上げを行いました。鏡像を見て作業するのは慣れるまで結構大変でしたが、なんとか仕上げることはできました。
作業スペースの確保は重要であることが身にしみて、最後のレンガ花壇の作成では、フェンスとの間にスペースを開けた設計にしました。
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